おはようございます! 守護神鑑定&占い◆白樺の騎士団です。
今回はアカルヒメ様の故郷・新羅(しらぎ)の神話をご紹介します!
※「アカルヒメ様って?」と思った方はこちら! 今週はこの女神様に関する特集記事を書いています。特集記事の①と②もぜひご覧ください(*^^*)
太陽神、日本へ◆『三国遺事』より
朝鮮の史書『三国遺事』には、太陽神が海を渡って日本にたどり着いたというお話が記されています。
以下、引用です。
(新羅の)東海の浜辺にヨンオラン(延烏郎)、セオニョ(細烏女)という夫婦がいた。夫が海岸で藻を採っていると、たちまち一岩(または魚)が彼を負って日本に至り、王となった。妻は夫の後を追って日本に渡り、夫婦再会して貴妃になった。この時、新羅の日月が光を失い、日官が国王に日月の精が日本に去ったからだと奏上した。国王は使を遣わして二人に帰国を求めたが、延烏郎はこれを断り、代わりに細烏女が織ったうす絹を与えた。これを以って天を祀ると日月は光を回復した。
『三国遺事』より引用。一部加筆した箇所があります。(参考文献:『世界女神大事典』 原書房 2015年)
引用文から、ふたりの神々は太陽の神と月の神であることがわかります。
「太陽神が朝鮮半島から日本へ渡って来る」という点において、この伝説はアカルヒメ様の神話と似ていますよね。
ヨンオラン(延烏郎)とセオニョ(細烏女)
この夫婦神について簡単にご説明します。
【ヨンオラン(延烏郎)】
新羅の太陽神(日神)。月の神である細烏女(セオニョ)の夫。
お名前に「烏(カラス)」という字が使われているのは、烏が太陽と縁がある鳥と考えられているためです。
太陽の黒点を見た古代人が「太陽には烏が住んでいる」と噂したことから、烏は太陽と結びつけられるようになりました。
余談ですが、「太陽の神=男性/月の神=女性」という考え方は、西方内陸アジア系の神話に多く見られます。
日本を含む東北アジアの神話では逆のパターン(「日女/月男」)がほとんどです。
【セオニョ(細烏女)】
新羅の月神です。
機織女神としても活躍しています。
注目していただきたいのは、彼女が織ったうす絹が太陽と月の光をよみがえらせる場面。
実はこのような「布で太陽を呼び戻す」パターンの神話は他の国にもあるのです。
例として日本の天岩戸神話を挙げることができます。(隠れてしまった太陽神・アマテラスを取り戻す祭儀で布が登場しました)
布を使った呪術、興味深いですよね。
韓国の神話事情
日本には神話が記載された文献が数多く残されています。
『古事記』や『日本書紀』、各地の『風土記』など資料が豊富なので、調べる際に困ることはあまりないのではないでしょうか。
しかし韓国には神話について書かれた書物がほとんど残っていないそうです。
もしもっと多くの文献が残されていたら、面白い発見があったのかなと思うと、少し残念な気持ちになります。
参考文献
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新羅の神話、いかがでしたか?
興味がある方はぜひ関連図書を手にとってみてください(*^^*)
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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