イシス様「お墓に供えた花の香りは、きっとあの人に届いてる」

神様図鑑

「お墓に供えた花の香りは、きっとあの人に届いてる」

(〜イシス様のプロローグ〜)

「死者と生者をつなぐ。

それが私の役目。

昔も今も、これからもずっと」

(イラスト:琥ルリけいこさん

…こんにちは! 守護神鑑定&占い◆白樺の騎士団です。

今回の神様図鑑のゲストはイシス様

本日はこの女神様の魅力をお伝えします☆

プロフィール◆多方面で活躍するエジプトの女神

子育て魔術などを司るエジプトの女神様です。

王家の守護神として活躍した後、葬祭女神として一般の人々に寄り添う活動を始めました。

イシス様の心は常に家族愛に満ちています。

ピンチに陥った夫のオシリス様を必死に救い出したり、息子のホルス様を立派な王に育て上げたり…

神話の中に、家族を献身的に支えるエピソードが数多く残されています。(詳細は後述)

【プロフィールまとめ】

◆出身地…エジプト

◆なんの神様…葬祭女神、エジプトの王家を守る女神、子育ての女神

◆神殿…フィラエ島のイシス神殿

◆御利益・御神徳…死者と生者をつなぐ、子育てをサポートする

◆関係のある神様…オシリス様(兄であり夫)、ホルス様(子)

◆特記事項…ナイル川の氾濫を知らせる星(=シリウス)はイシス様の化身とのこと。

イシス様の家族◆兄が夫に?!

↓エジプトの神々の家系図を作ってみました。

図の通り、イシス様はゲブ様(父)とヌト様(母)の子。

兄がふたり(オシリス様/セト様)、妹(ネフティス様)がひとりいます。

↓イシス様が結婚した後の家系図は以下の通り。

驚いたことに、全員兄妹同士で結婚をしているのです!

つまりオシリス様は、イシス様の兄であり夫でもあるということ。

なんだかすごい結婚ですよね…。

神話①:オシリス様を救出

イシス様が活躍するエピソードをご紹介します。

エジプト全土の王になったオシリス様は、妻のイシス様と共に善政を敷いていました。

しかしそれに嫉妬した弟のセトによってオシリス様は殺害されてしまいます。

オシリス様の遺体が入った棺はナイル川に流され行方不明に…

イシス様は深く悲しみました。

その後、紆余曲折を経て棺を回収しましたが、セトにオシリス様の遺体を奪われてしまいます。

遺体はバラバラにされ、エジプト全土に撒かれました。

イシス様はなんとか遺体をかき集め、オシリス様を復活させることに成功!

ふたりは再会の喜びを分かち合いました。(→神話②に続く)

参考文献:『世界女神大事典』(原書房 2015年) ※一部敬称略。

夫の遺体を追いかけ続けるイシス様の姿に心を打たれました。

棺を見つけるだけでも大変なのに、バラバラにされてあちこちに撒かれた遺体を見つけるなんて、並の精神力では成し遂げられないですよね…。

物語の続きは次の項目をご覧ください。

神話②:ホルス様を王に

神話①の続きです。

セトに殺害されたオシリス様をなんとかして生き返らせたイシス様。

再会の喜びの中、ふたりは男の子(ホルス様)を授かりました

出産後、オシリス様は地上の王を引退して冥界の王になることを決意。

ホルス様をイシス様に託し、死後の世界に向かいました。

イシス様はセトにホルス様の存在を知られないよう気をつけながら子育てに励みます。

ホルス様はすくすく成長。

そしてセトとの王位争いの末に、エジプト全土を支配する王になりました。

参考文献:『世界女神大事典』(原書房 2015年) ※一部敬称略。

…イシス様の神話、いかがでしたか?

夫をよみがえらせ、息子を王位につけるのは本当に大変だったと思います。

何があっても家族のために一生懸命になれるイシス様はすごいですよね。

葬祭女神としての活躍◆鳶(トンビ)の姿

イシス様は妹のネフティス様と共に葬祭に関する物事をサポートしてきました。

葬祭女神として活動する際のイシス様は、鳶(トンビ)の姿や有翼の女性の姿で現れると言われています。(※姿については諸説あり)

お墓参りのときに鳶の声が聞こえたら、それはイシス様からのサインかもしれません。

イシス様からこの記事を読んでいる方へのメッセージ

メッセージは下記の通りです。

「別れはつらいもので、喪失感を簡単に埋めることはできないと思う。

それでもやがて悲しみは薄れていく。

過去とは違う形で、その人に再会できる。

愛があれば別れはつらいものになるけれど、それを恐れて誰も愛さないことを選ばないでほしい。

愛のない人間関係に価値はない。

痛くても愛のある関係を築いていった方がいい。

怖さから逃げずに愛することを選んで、それによって生じる苦しみを受け入れて生きていってほしい。

大丈夫。悲しいことだけの人生ではないから」

失う怖さを抱きつつも、まっすぐに誰かを愛していけたらいいなと思います。

たとえ大切な人が亡くなってしまったとしても、いつか何らかの形でまたその人に会うことができるのだと信じて、頑張って生きていきたいです。

参考文献

世界の神様解剖図鑑 [ 平藤喜久子 ]
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世界女神大事典 [ 松村一男 ]
価格:7480円(税込、送料無料) (2022/5/25時点)楽天で購入
ゼロからわかるエジプト神話 (文庫ぎんが堂) [ かみゆ歴史編集部 ]
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エジプト神話シンボル事典 [ マンフレート・ルルカー ]
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図説世界女神大全(1) 原初の女神からギリシア神話まで [ アン・バーリング ]
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(〜イシス様のエピローグ〜)

「亡くなった人とつながるのは、難しいことじゃない。

あなたの声は、あの人に届いている」

…今回の神様図鑑はいかがでしたか?

楽しんでいただけていたら嬉しいです(*^^*)

次回もお楽しみに!

本日もお読みいただき、ありがとうございました。

守護神鑑定&占い◆白樺の騎士団でした!

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