おはようございます! 守護神鑑定&占い◆白樺の騎士団です。
昨日出した神様図鑑のオトタチバナヒメ様の回はいかがでしたか?
今回はオトタチバナヒメ様の正体について考察していきます!
ぜひご覧ください(*^^*)
『日本書紀』の記述&お名前の由来
『日本書紀』によると、オトタチバナヒメ様は穂積臣忍山宿禰(ほづみのおみおしやまのすくね)の子だと考えられているそうです。
ちなみに『古事記』にはオトタチバナヒメ様の出自に関する記述は一切ありません。
「オトタチバナ」という名前の由来については諸説あり、『成務記』に登場する弟財郎女(おとたからのいつらめ)という人の名前が訛って変化したという説や、屯倉(みやけ)の置かれていた武蔵国橘樹郡にちなんでいるという説などがあります。
個人的に有力だと思う説は、「常世の国の橘説」です。
常世の国とは海の彼方にある不老不死の国のこと。
橘は常世の国に生えていると言われている植物です。
「常世の国の橘が名前の由来だとしたら、オトタチバナヒメは常世の国から来た乙女なのではないか」という仮説もあります。
異世界からやって来て、異世界へ帰る
私は「オトタチバナヒメ様=常世の国の乙女」という説を信じています。
その説を採用したら、先日ご紹介した入水のエピソードに対する見方が変わりました。
「異世界から来た(転生してきた?)オトタチバナヒメ様は、海の中に飛び込むことで異世界へと帰っていったのではないか」と思ったのです。
オトタチバナヒメ様の神話は「自己犠牲の物語」、「悲劇」として受け止められることが多いのですが、「彼女は夫を助けて、元いた場所に戻っていったのだ」と考えたら、少し悲しみが和らいだような気がしました。
実はヤマトタケル様も異世界からやって来た神だと考えられています。
おふたりは神様界の異世界転生夫婦なのかもしれません。
余談ですが、文学研究の分野の一つに「話型論(わけいろん)」というジャンルがあります。
「話型」とは、お話のパターンのこと。
「水戸黄門」で例えると、「悪者が登場→印籠を出す→事件解決」という定番化された物語の流れが「話型」に該当します。
簡単に言うと、「ドラマや小説におけるよくある展開」という感じです。
オトタチバナヒメ様の神話には「生きて帰りし物語※」という「話型」が組み込まれています。
(※「登場人物がどこかへ行って再び元の場所へ帰ってくる」というパターンのお話)
他の日本神話にも様々な「話型」が使われているので、気になる方は調べてみてくださいね。
ちなみにヤマトタケル様の神話にも「生きて帰りし物語」、「貴種流離譚」などの「話型」が入っていますよ。
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本日もお読みいただき、ありがとうございました。
守護神鑑定&占い◆白樺の騎士団でした!